”ジョーン・クロフォード”が”ジョーン・クロフォード”になった「おキャンプ映画」・・・”女性”の登場人物だけで描かれた”男性”の本質についての映画~「ザ・...
1939年はハリウッド映画史の中でも傑作揃いの年とされています。しかし、1941年12月8日の真珠湾奇襲により日本とアメリカは戦争に突入・・・敵国であるアメリカ映画が日本で公開されることは少なくなり(「駅馬車」「スミス都へ行く」などは公開)、戦後になって劇場公開されたのです。ベティ・デイヴィスの「愛の勝利」(1948年)、グレタ・ガルボの「ニノチカ」(1949年)、ローレンス・オリヴィエの「嵐が丘」...
View Articleフィギュア”課金ゲーム”市場の拡大がとまらない!(欧米での話だけど)~「アミーボ/amiibo」「ディズニー・インフィニティ/Disney...
任天堂アミーボの発売を控えていた頃、フィギュア”課金ゲーム”について、このブログで書いたのですが(めのおかし参照)・・・まさか、三匹目のドジョウとして市場に参入した「アミーボ」が、これほど爆売れするとは思っていませんでした。ネット通販では発売日前に価格が高騰・・・発売日の店舗では開店前から「アミーボ」目当ての客が並び、僅かしか入荷していない在庫は一瞬にして完売。再生産しても人気のあるキャラクターは常...
View Article「食人族」のルッジェロ・デオダート監督に捧げた「人喰族」のリメイク・・・「食人映画」というニッチなブームとその歴史~「グリーン・インフェルノ」@第8回した...
「食人族」のリメイクといわれるイーライ・ロス監督の「グリーン・インフェルノ」が、全米で2015年9月25日から、日本では11月28日から劇場公開されることになりました!「食人族」制作35周年記念のHDリマスター版が11月3日に発売される予定もあり、にわかに「食人映画」が注目されているようなムードです。しかし、発売元のハピネットから突然の発売中止発表・・・すぐさま発売元をニューライン変えて11月21日...
View Article三島有紀子監督の”おしゃれ素敵ワールド”へようこそ(笑)・・・頑固で不器用だけど丁寧に生きる(?)薄っぺらい職人気質を描く”癒しと感動のファンタジー”~「...
以前、三島有紀子監督の「しあわせのパン」のことを書いたこと(めのおかし参照)があります。重箱の隅をつつくように貶すことしかできなかったのですが・・・「嫌い過ぎて語らずにいられない!」というのも、逆説的な”ラブコール”なのかもしれません。同じく大泉洋を主演した”田舎ファンタジー”の「ぶどうのなみだ」はスルーしたものの、仕立て屋の女性を主人公にした「繕い裁つ人」は、多少なりとも服作りに関わっていたことの...
View Article中村昇監督の”ほのぼの”エグい昭和の映画・・・「所詮、生涯の旅路の道連れなんていない」という喪失感しか残らないの!~「旅路」~
先日、友人が『「旅路」っていう映画観たんだけど、すごく良かった~』という話をしてくれました。恥ずかしながら・・・中村登という映画監督の名前さえボクは馴染みなかったので、帰宅してから調べてみたところ、2013年には生誕100年を記念して「東京フィルメックス」にて特集上映されたりして、再評価の兆しがあるらしいことを知りました。中村登監督は、1940年代~1970年代に多くの文芸作品や女性映画を手掛け、ア...
View Article「ギニーピッグ2...
1980年代に日本で制作されたオリジナルビデオ作品「ギニーピッグ」シリーズのアメリカ版スピンオフとなる「アメリカン・ギニーピッグ~血と臓物の花束~/American Guinea Pig : Bouquet of Guts and...
View Article不快映画の王国”オーストリア”から、またまた最凶のトラウマ映画・・・整形手術で別人のようになってしまった母親ではなく双子の兄弟が”ヤバい”の!~「グッドナ...
不快映画の巨匠ともいえるミヒャエル・ハネケ監督(ファミーゲーム、ピアニスト、白いリボン)を始め・・・ウルリッヒ・ザイドル監督(ドッグ・デイズ、パラダイス3部作)、マルクス・シュラインツァー監督(ミヒャエル)、ミヒャエル・グラウガー監督(ホアズ・グロリー)など、淡々とした描写ながら表現し難い”不快感”を醸し出す映画監督を続々と輩出する”オーストリア”・・・一般的には文化的にも経済的にも豊か国という印象...
View Article元カノを忘れられない男の映画2作~ギャスパー・ノエ監督による精子が飛び出る3Dポルノ「LOVE...
ボクがまだ若かった頃、八神純子が歌っていました・・・「思い出は美しすぎて」と。現在(いま)どれほど幸せであっても、時が経つにつれて”良き思い出”として書き換えて”過去”を美化してしまうことって、結構アリガチなこと。奇しくも日本ではほぼ同じ時期に劇場公開が予定さているギャスパー・ノエ監督とアンドリュー・ヘイ監督の最新作は、どちらも”元カノ”を忘れられない男についての映画ではあるのですが・・・同じテーマ...
View Article不思議モード全開のヨルゴス・ランティモス監督最新作・・・中年太りしたコリン・ファレルに萌え萌え!~「ロブスター/The Lobster」~
2009年のカンヌ映画祭の”ある視点”部門で最高賞を受賞した「籠の中の乙女/Dogtooth」以来「ギリシャの新しい波」の中心人物として活躍するヨルゴス・ランティモス監督最新作は、初の英語作品となるのが本作「ロブスター/The...
View Articleスペイン映画界の新星カルロス・ベルムト監督による予測不可能なオタク映画・・・妄想力が謎めいた恐怖を掻き立てるの!~「マジカル・ガール/Magical...
「マジカル・ガール」のことは気になっていたものの、英語字幕さえないスペイン版DVDしかリリースされておらず(アメリカ版は2016年4月19日発売)「スペイン語がチンプンカンプンでも観たい!」と思い悩んでいたところ、先日TBSラジオ”たまむすび”で町山智浩氏が本作を解説・・・正式な日本劇場公開前となる3月3日のひな祭りにプレミア上映が行なわれることを知り、駆けつけたわけであります。”ひな祭り”上映とい...
View Articleオーストラリアのコメディアン、ジョシュ・トーマス(Josh...
ここ数年、海外テレビシリーズが席巻しておりますが、ひとつのエピソードが1時間ほどの”ドラマ”シリーズと、30分ほどの”コメディ”シリーズに大きく分けられます。コメディ”シリーズは「Sitcom(シッコム)」=「Situation...
View Article矢頭保が”カリスマ男色写真家”になるまで/その2・・・パートナー兼パトロンだったアメリカ人メレディス・ウィザビー(Meredith...
1年ほど前に、このブログに矢頭保がカメラマンとして活躍する以前の日活役者時代のことを書いたことがあるのですが(めのおかし参照)・・・今回は、矢頭保のパートナー兼パトロンとして知られるメレディス・ウィザビー(Meredith...
View Articleウディ・アレンの「殺人映画」・・・”罪悪感”と”笑い”から導かれる非倫理的な教訓~「ウディ・アレンの重罪と軽罪」「マンハッタン殺人ミステリー」「マッチポイ...
45作目(?)となる最新作「教授のおかしな妄想殺人」が無事に(?)日本でも劇場公開されているウディ・アレンは、ほぼ毎年映画一本を発表し続けるという世界的にみても多作な映画監督であると言えます。御年80歳でありながら、映画のアイディアが尽きることなく、制作スピードが衰えないというのは驚くべきことです。ボクは「アニー・ホール」(1977年)からウディ・アレン監督作品をリアルタイム観た世代で、特に「サマー...
View Article丹波哲郎が”環境問題”を説教し、由美かおるが太陽をバックに踊り、核戦争のあと奇形児が蠢くの!・・・ツッコミどころ満載だけど今こそ観るべき”封印映画”~「ノ...
ボクが物心がつきはじめた頃(1970年くらい?)は、未来は希望に満ちていたような気がします。こども向けの絵本には「鉄腕アトム」で描かれていた流線型の乗り物やレトロフィーチャーな建物の風景が広がり、腕時計型の電話で人々は通話し、あらゆる病気は治療できるようになりヒトはほぼ不老不死、国境がなくなり世界はひとつの国として仲良く暮らしている・・・という”未来予想図”を持っていたのです。しかし、1970年代に...
View Articleドン引き確実(?)な”悪趣味映画”の金字塔!・・・浣腸強姦魔を描いた1970年代ポルノ黄金期につくられた伝説のハードコアポルノ~「ウォーターパワー...
1970年代の映画雑誌はエロ雑誌の役割も担っていて・・・ポルノ映画の紹介や広告も掲載されていたものです。特に、ボクの記憶に残っているのが、洋物ポルノ映画として公開された「ウォーターパワー アブノーマル・スペシャル」であります。当然のことながら「ウォーターパワー」が「浣腸」のことだとは、当時のボクは理解していなかったのですが・・・尋常ではない何かを嗅ぎとっていたのかもしれません。「ウォーターパワー...
View Articleミステリー仕立てのB級メロドラマで”ドラマ・クィーン”の本領発揮!・・・ジョーン・クロフォードの迷走と貫禄の円熟期の”おキャンプ映画”~「フィーメール・オ...
ハリウッド映画界で主演し続けるというのは、容易いことではありません。殆どの俳優は全盛期を過ぎると脇役にまわったり、テレビに活躍の場に移っていくことが多かったりします。現在でも、男優は50代、60代にもなっても、20代、30代の女優が相手役になって主役(リーディング・マン)を演じることがありますが、女優の場合、年齢を重ねると主演作品というのは激減していくいくものです。1930年代から1980年代まで活...
View Articleニコラス・ウィンディング・レフン監督が”モデルフェチ”と”ナルシスト”っぷりを発揮した最新作・・・「ブラックスワン」+「ネクロマンティック」な”カルト映画...
”モデルフェチ”の男性というのは・・・女性の美しさを崇拝する美意識の高い”フェミニスト”でありながら、同時に非人間的な美女を自分のまわりに侍らしたいという”ナルシスト”でもあるのかもしれません。ニコラス・ウィンディング・レフン監督の最新作「ザ・ネオン・デーモン/The Neon...
View Article「ル・ポールのドラァグ・レース」のビアンカ・デル・リオ(Bianca Del...
男性が女性の格好をする=女装して笑わせるというのは、映画の黎明期からあります。イロモノとして侮辱的な笑いを取る”女装”が多いものの・・・「トッチー」や「ミセス・ダウト」などは感動的な要素も盛り込み、女装コメディ映画の商業性を証明しました。「ル・ポールのドラァグ・レース」については、以前詳しく書いたことがあるのですが(めのおかしブログ参照)・・・執筆した当時は、殆ど閲覧されることもありませんでした。ア...
View Articleジャック・スカンドラリ(Jacques Scandelari)監督のカルトな世界・・・アート系エロティック映画からハードコアのゲイポルノまで~「淫蕩の沼...
”マニアック”にも「ほど」があって、あまりにも”マニアック”過ぎると「誰も知らない」ということもあったりします。日本で劇場公開されている作品もあるのですが、世界的にすっかり忘れられた感があるのが、フランス出身のジャック・スカンドラリ(Jacques...
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